泥酔ドライブ…バス会社に処分

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昨年12月、京王電鉄バスの運転手(事件後に解雇)が泥酔した状態で府中営業所から路線バス車両1台を勝手に持ち出し、府中市内を迷走していたという問題で、国土交通省・関東運輸局は24日、道路運送法に基づいた行政処分を行った。

同営業所の路線バス車両のうち、2台がそれぞれ29-30日間の使用停止となる。

このトラブルは昨年12月18日に発生している。同日の午後2時50分ごろ、京王電鉄バス・府中営業所を出発しようとした運転手が点呼を終えて出発しようとしたところ、車庫にあるはずだった自分の乗務する路線バス車両が姿を消していることに気づいた。

別便を担当するはずだった運転手がこのバスに乗ったという職員の目撃情報もあり、営業所ではこのバスの捜索を実施。およそ40分後にこの営業所の運行コースには含まれていない道を走行するバスを発見。車両と運転手を確保した。

運転手の呼気が酒臭かったことから、営業所でアルコール検知を実施したところ、呼気1リットルあたり1.0ミリグラム(酒気帯び下限の約7倍)のアルコールを検出。その後の調べで、この運転手が公休日だった乗務前日と、当日未明の2回にわたり、大量のアルコールを摂取。風邪薬も併用していたことがわかった。

バスは幸いにも事故を起こすことは無かったが、一歩間違えれば惨事を引き起こしていたが、運転手は「風邪気味で睡眠不足となり、寝酒のつもりで酒を飲んでいた」と飲酒の事実を認めた。同社ではこの運転手を懲戒免職処分にしている。

関東運輸局は今年1月上旬に特別監査を実施していたが、道路運送法で定められた運転者に対する指導監督の義務や、点呼の実施が充分になされていればトラブルの発生は回避できていた可能性が高いと断定。この部分に京王電鉄バスの違反があったと指摘した。

その上で、トラブルが起きた府中営業所にに配置されている路線バス車両のうち、2台を29-30日の使用停止とする行政処分を実施した。同営業所では100台を超える車両を管理しており、2台が使えなくなっても運行に支障は出ないものとみられる。

《石田真一》

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