タイヤ脱落ダンプの整備不良は明確…起訴

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今年2月に江差町内で大型ダンプトラックのタイヤが脱落し、歩道にいた3歳の男児が直撃を受けて死亡したという事故について、函館地検は3月31日、事故当時にこのダンプを運転するとともに、実質的な運行管理者だった62歳の男と、法人としての会社を道路運送車両法違反の罪で起訴した。

この事故は2月18日の午後4時35分ごろ発生している。江差町水堀町付近の国道229号線で、砂利を搭載して走行していた10トン積みのダンプトラックの左側後輪タイヤ2本が突然脱落した。

タイヤはそのまま歩道上を滑走。このうち1本が歩道を歩いていた3歳の男児を直撃した。負傷した男児はすぐに病院へ収容されたが、頭部のケガがひどく意識不明の状態が続いていたが、事故から11時間後に脳挫傷などが原因で死亡している。

その後の調べで、トラックを運転していた62歳の男は昨年12月の時点で左後輪を支持するボルト数本に亀裂が生じ、破断・脱落の危険性があることを整備業者から指摘されていたが、交換を行わないまま使い続けていたことが判明した。この結果、一部ボルト破断によって過剰な負荷が掛かり、他のボルトも加速度的には破断に至ったようだ。

警察では整備状況に問題があるとしてさらに調べを進めていたが、この結果として男の会社では実務経験の乏しい社員を自動車整備管理者として届け出ていたことがわかった。実際の整備は男が担当していたとみられているが、日常点検はほとんど行われていなかったとみられている。

検察では「整備状況に問題があったことは明確」として、男と、法人としての会社を道路運送車両法違反の罪で起訴した。

《石田真一》

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