3日午後、秋田県秋田市内の市道を走行していた秋田中央交通が運行する路線バスの車内で、21歳の男が包丁を振り回し、73歳男性の頭を切りつけるという事件が起きた。男は駆けつけた警察官に殺人未遂の現行犯で逮捕されている。
秋田県警・秋田署によると、事件が起きたのは3日の午後5時ごろ。秋田市東通明田付近の市道交差点で信号待ちのために停車していた秋田中央交通が運行する路線バス(大平台発、JR秋田駅行き)の車内で、乗客だった若い男が後部から包丁を持って前方へと歩き、中央付近のシートに座っていた73歳男性の背後から無言のまま切りつけた。
当時このバスには加害者の男、被害者の男性以外に2人の乗客がいたが、このうち1人が「刃物を振り回している。早くドアを開けろ」と叫んで運転手に事件発生を告げた。
男はドアが開いた直後、ゆっくりと車外に出て、そこで包丁を投げ捨てたが、これを目撃した乗客と運転手が一緒に男を取り押さえ、駆けつけた秋田署員に引き渡した。男は殺人未遂の現行犯で逮捕されている。
被害者の男性はすぐに病院へ収容されたが軽傷。傷は浅く、命にも別状はないという。
警察では逮捕した男から事情を聞いているが、男は男性を刺したことについては認めているものの、動機については意味不明な言葉を話しているという。警察では責任能力の有無を含め、慎重に調べを進めていくとしている。