西部警察ロケ事故の結末は「罰金50万円」

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昨年8月、テレビ朝日系のドラマ「西部警察2003」のロケ現場で、俳優の運転するクルマが暴走し、見物客5人が重軽傷を負った事故で、業務上過失傷害の罪で起訴されていた68歳のプロダクション専務の男に対し、名古屋簡裁は5日、罰金50万円の略式命令を出した。

この事故は昨年8月12日の午後2時20分ごろに発生している。名古屋市港区木場町付近にある自動車用品販売店駐車場で、ドラマ「西部警察2003」のロケを行っていたところ、25歳の俳優が運転するTVR『タスカン』が急発進した直後にコントロール不能となった。

クルマはそのまま見物客の列に突っ込み、最前列でロケの様子を見物していた一般人5人が重軽傷を負った。

警察ではクルマの運転を誤った25歳の男、この男に急発進の指示を出した57歳の撮影監督、そしてロケ現場の総責任者だった68歳のプロダクション専務ををいずれも業務上過失傷害容疑で今月上旬に書類送検していた。

検察では捜査を進めてきたが、クルマを運転していた男と撮影監督については「自らの意思ではなく、現場総責任者からの指示で行った。観客の安全確保を行う義務を負わない」と認定し、起訴猶予処分としている。

しかし、総責任者の専務については「撮影現場と見物客の間に仕切りを設置するなどの安全対策を怠った」とし、さらには「急発進の指示についても、運転していた男が思いついたわけではなく、総責任者の指示によって行われた」と認め、業務上過失傷害罪で略式起訴していた。

なお、今回裁判所から命じられた50万円という罰金額は、業務上過失傷害の規定としては最高額となる。

今回の処分について、プロダクション側は「速やかに納付したい」とコメントしている。

《石田真一》

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