フリーターは辛い…社長の息子、ひき逃げ容疑の身代わりを要求

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大阪府警は8日、今月5日に寝屋川市内で発生した重傷ひき逃げ事故で、容疑者として逮捕していた18歳の少年が実際にはクルマを運転しておらず、自分のアルバイト先の経営者の息子である20歳の男の身代わりとなるため、虚偽の証言を行っていたことを明らかにした。警察が誤認逮捕したこととなり、この少年は一旦釈放されている。

大阪府警・寝屋川署の調べによると、問題の事故は今月5日深夜に発生している。同日の午後11時ごろ、寝屋川市高宮付近の府道交差点で、17歳の少年が運転するバイクと乗用車が出会い頭に衝突した。バイクは転倒し、少年は全治1-2カ月の重傷を負ったが、乗用車は現場からそのまま逃走した。

事故を起こしたクルマはナンバーが目撃されており、高槻市内に住む18歳の少年が運転していた疑いが濃くなった。警察ではこの少年に任意同行を求め、取り調べを行ったところ、当初は「パチンコ屋で仲良くなった見ず知らずの男が運転していた」と供述。

しかし、取り調べを担当した署員が厳しく追及すると、それを一変させて「自分が運転していました」と認めた。このことから警察ではこの少年を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。

だが、後に担当者が「事故を起こしたことでバイト先もクビになるな」と、日常的な会話を行った際、この少年が「そんなわけない」と激怒。さらに追及したところ、驚くべき事実が明らかになった。

実は事故当時、クルマを運転していたのは少年が勤務する会社の経営者の息子である20歳の男で、少年はこの男にクルマを貸していたに過ぎなかった。男は少年に対して「身代わりになってくれれば便宜を図る」と依頼。少年は解雇を恐れてこれを同意したとみられている。

警察では結果として誤認逮捕になったことを認め、この少年を一旦釈放。供述に従い、20歳の男を改めて逮捕している。また、虚偽の供述を行った少年については、犯人隠避容疑で近く再逮捕する方針。

新たに逮捕した男は容疑を否認。調べに対しては「少年が運転していたのは間違いない」と供述しているようだ。

《石田真一》

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