近年、ブランドイメージの若返りに躍起なリンカーンがニューヨークオートショー(ニューヨークモーターショー、一般公開:9−18日)で発表した『ゼファー』は、まさに「若者」の心をつかむことを意図したコンセプトカーだ。
リンカーンといえば、「お偉方の送迎用セダン&リムジン」専門というイメージが定着し、残念ながら、60年代のスタイリッシュなパーソナルセダンのプレミアムカーとして憧憬を集めた存在からはほど遠くなっているのが実情だからだ。
いっぽう、富裕のヤング&ミドルが自らステアリングを握るミディアム・プレミアム・セグメントは、アメリカの自動車市場でもポジションを確立しつつあるコンセプト。
ゼファーもリンカーン・ブランドの中で一番軽量なセダンとして、卓抜したドライビングパフォーマンスを前面に打ち出す展開を目指している。すでにキャデラック『CTS』や、レクサス『ES330』(日本名:トヨタ『ウィンダム』)、インフィニティ『G35』(日本名:日産『スカイライン』)など強豪ライバルがゼファー先行して順調に販売を伸ばしている。