新潟でのタイヤ脱落は過積載も原因

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新潟県警は4月30日、先月12日に国道116号線でタイヤ2本を脱落させる事故を起こし、それを認識していたにも関わらず現場から逃走していた運転手が勤務する上越市内の産業廃棄物処理業者に対し、道路交通法違反(過積載下命・容認)容疑での強制捜査を実施した。

この会社が運転手に対し、恒常的に過積載を命じていた可能性が高いとみている。

問題の事故は4月12日の午前7時30分ごろから午前8時ごろにかけての間に発生している。新潟県寺泊町から分水町に掛けての国道116号線を走っていたクルマのドライバーから警察に対して「前方を走っている大型トレーラーが左後輪を脱落させた状態のまま走行している。運転者は脱落に気づいていないらしい」との通報が複数寄せられた。

警察では事態を重く見て、国道116号線にパトカーを急行させ、該当のトレーラー探しに着手。結果として同日の午前8時30分ごろ、分水町内の駐車場に停車していたトレーラーを発見した。

トレーラーは左側後部のタイヤをハブに固定するボルト8本が全て破断し、タイヤ2本が無くなっていた。トレーラーを運転していた47歳の男性は「振動が激しいので脱落には気がついていたが、過積載の発覚を恐れて逃げてしまった」などと供述。道路交通法違反(過積載)容疑での取り調べを行うことになった。

その後の調べで、事故を起こしたトレーラーは最大積載量が22トンであるにも関わらず、当時はその2倍を超える48トンの建築廃材が載せられていた。

運転手がタイヤ脱落を認識しながら30kmも逃走したのは過積載の発覚を逃れようとした可能性が強いこと、また、過積載自体は運転手の判断ではなく会社の指示による可能性が高いことなどから、会社の指示や積載の実績などを調べる必要があるとして、今回の家宅捜索実施を決めた。

警察では「タイヤ脱落は車両側の問題というより、現時点では過積載を発端とする過負荷による損傷の可能性の方が高い」とみている。

《石田真一》

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