【ストラーダ HS400長期リポート その9】ルートを変えたいというドライバーのわがままにも瞬時に応答
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通常の状態でHS400が誘導するのは幹線道だが、ゆいは海沿いに入る道が地図に表示されると「こっちに行く」といいながら、すぐに進路を変えていく。復帰リルートではUターンするように指示されることも多いが、再探索リルートでは進路に行き止まりがなければ、基本的には前へ、前へと案内を続ける。設定したルートをはずれたという判断に要するのもわずか数秒で、タイムラグを感じることなく新たな道を表示してくれる。これもHS400に搭載されている3Dジャイロが秀逸で、しかもGPSとの連携がきちんと取れている証拠といえるだろう。
HS400は表示される地図も見やすくなっている。面白いのはランドマークの表示が“その施設ごとのオリジナリティを示すもの”になっているということだ。目的地に設定した鴨川シーワールドのランドマークは「シャチが飛び跳ねている」という絵柄だったが、施設内でもそれと同様のアトラクションを見ることができた。非常に細かい部分なのだが、こうしたところに作り手の熱意も感じる。
そしてゆいが「これ、すっごく便利」と絶賛するのが、格段に使い勝手のよくなった周辺施設検索。ガソリンスタンドやコンビニエンストアなど、ドライブ中に使う施設があらかじめ上位に表示されるようになっていて、検索結果も自車の現在地から近い順に表示されるので、何回もボタンを押さなくてすむようになった。
コンビニやガソリンスタンドをドライブ中に探すのは「そこの施設を今すぐに利用したいから」というのが大半。いわば緊急事態だ。だからこそ少ないステップで探し出したいもの。「階層が深いと検索自体が面倒になってくるし、使いたくなくなっちゃう」とゆいはいうが、確かにそういうものかもしれない。
HS400はストラーダシリーズでは初のHDDナビとなったが、総じていえば「かゆいところに手が届くさまざまな改良がなされた」ということ。先代にあたる『HDX300』(youナビ)からは格段の進歩を遂げたといえる。既存のオーディオなどを活用したシステムも組みやすいので、「ナビだけ最新型を導入したい」という人にはとくにオススメだ。
《石田真一》