丸太を落としたトレーラー、2倍の過積載

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2日、和歌山県で、大型トレーラーが軽自動車と衝突し横転、積荷の丸太が線路に落ち、これに通過中の電車が乗り上げて脱線するという二次災害が起きた。

この事故について和歌山県警は4日、このトレーラーが過積載状態だったことを明らかにするとともに、トレーラーを所有する運送会社に対して業務上過失傷害と過失往来危険容疑で家宅捜索を行った。

和歌山県警・海南署の調べによると、2日の午前7時ごろ、海南市冷水付近の国道42号線で、大型トレーラーが速度超過のために急な左カーブを曲がりきれずに対向車線に逸脱し、軽自動車と正面衝突する事故を起こした。

大型トレーラーは衝突回避のために急ハンドルを切った結果、JR紀勢線を跨ぐ橋の真上で横転。積荷の丸太40本のうち33本がガードレールを破壊して真下の線路に落下してしまった。

その15分後、現場を通過した和歌山行きの快速電車がこの丸太に乗り上げて脱線するという二次災害が起きた。落ちた丸太が通信ケーブルを切断したために停止命令が電車の運転士に伝わらなかったとみられる。割れた窓ガラスの破片を浴びるなどした乗客11人が負傷している。

警察でトレーラーの積荷を詳細に分析したところ、事故当時は45トン分の丸太を積んでいたことがわかった。トレーラーの最大積載量は23トンであることから、約2倍の過積載を行っていたことになる。

このため、警察ではこのトレーラーを所有する会社が恒常的に過積載を運転手に指示していた可能性があるとして、業務上過失傷害と過失往来危険容疑で家宅捜索を行い、業務日報などを押収した。今後は押収した資料の分析を行うほか、重傷で入院しているトレーラーの運転手からも近々事情を聞く方針だという。

《石田真一》

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