警視庁は22日、トヨタ『ランドクルーザー』を専門に盗み出していた窃盗グループのリーダーとみられる男を窃盗容疑で逮捕した。
円形に刳り抜くことを可能とする「ホールソー」と呼ばれる特殊工具を使い、キーシリンダーを破壊するという手口で盗みを重ねていたとみられる。
警視庁・捜査3課によると、窃盗容疑で逮捕されたのは、窃盗団リーダーとみられる31歳の男。この男はアジアや中東などで特に人気の高いランドクーザーをほぼ専門的に盗んでいたとみられる。
直接の逮捕容疑は今年5月10日に埼玉県和光市で起きたランドクルーザー窃盗事件。男はすでに別の窃盗容疑で逮捕・起訴されている仲間の男2人とともに、「ホールソー」と呼ばれる特殊工具を使い、駐車中のランドクルーザー(時価250万円相当)からキーシリンダーを抜き取るという手口で、これを盗み出していた。
男は盗んだクルマを千葉県内の貸倉庫に運び、そこで分解。廃車されたクルマの部品などと組み合わせ、盗難車であることを隠蔽した上で大部分を中東に。一部を日本国内向けとして転売していたようだ。
警察の取り調べに対しては「数十台を盗んだ」として、素直に応じる姿勢を見せているが、グループが関与したと思われる被害は少なくとも約120台(約4億円相当)に達していたとみられ、関与した台数については過少申告している可能性が高いと見られる。
警察ではこれまでに逮捕した2人についても近く別件で再逮捕する方針で、この3人を厳しく追及して事件の全容解明を急ぐ方針だ。