【トヨタ・パッソ&ダイハツ・ブーン試乗】その3 トヨタ車にダイハツの意地を装着!?…小沢コージ
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物入れの使いやすさにも脱帽だ。フロントドアの内側には左右ともに大きなカップホルダーがあり、なによりセンターパネルから助手席かけてインパネ下半分に設けられた“大きな棚”が素晴らしい。ケータイからお財布からデジカメから、イッキにぶち込めるサイズだ。
おそらく子供でもすぐに使えるであろう、超シンプルデザインのオーディオパネルと相まって、新時代の実用車デザインを感じさせる。たぶん、イトーヨーカドーとかイオングループで売ってても違和感ないですよ。このクルマ。
走りは正直、普通。乗り心地はいいが、道路の継ぎ目でゴムっぽいブルブルっとした振動が残り、決して上質ではない。ステアリングフィールも電動パワステなこともあって、楽しさとは無縁。つまり普通に快適で実用的。それでいいんでしょう。この手のクルマは。
いっぽう、ストーリア譲りの1.3リッター直4は、乗るとさすがに90psの余裕と、4気筒の滑らかさを感じさせる。高回転域のスムーズさはもちろん、低回転域でも3気筒と比べると、濃密な感じがするのだ。
が、逆にこのクラスだとパンチを感じないんだよね。4気筒エンジンって。というわけで俺的にはパッソ&ブーンは3気筒でじゅうぶん、かえってスポーティなくらい。
結論をいうと、ほとんどのテイストはまごうことなきトヨタ車。しかし、きっちり座れるリアシートや高い実用性にダイハツならではのマジメさ、意地を感じました。スゴくいい絶妙なバランスかもしれません。
《小沢コージ》