5日早朝、兵庫県赤穂市内で、喫茶店を手伝う59歳女性が何者かに暴行を受け、そのままクルマのトランクに押し込められて連れ去られる事件が起きた。
警察では現場から逃走したクルマの行方を追っていたが、暴行した男から警察に「女性は死んだ」との通報があり、出頭してきた男を監禁容疑で緊急逮捕した。女性はクルマの後部座席から死体で発見されており、警察では容疑を監禁致死に切り替えて捜査を進める。
兵庫県警・赤穂署によると、事件が起きたのは5日の午前6時10分ごろ。「近くの喫茶店を手伝う女性が中年の男に暴行を受け、クルマのトランクに押し込められて連れ去られた」という内容の110番通報が寄せられた。
現場となった赤穂市内にある喫茶店の駐車場には血痕も確認されたことから、警察では監禁事件として捜査を開始した。
同日の午後4時40分ごろ、同署に対して「女性を死なせてしまった」という内容の電話が男の声であり、警察では出頭してきた41歳の男を緊急逮捕。監禁した女性について尋ねたところ、「空き地に放置したクルマの中にいる」と供述し、この供述どおりの場所に放置されたクルマの後部座席から遺体として発見された。
後の調べで容疑者は監禁された女性の実子であることが判明。警察の調べに対しては「子供の頃に捨てられた恨みがあった」、「金銭のトラブルがあった」など、複数の動機を挙げているという。
しかし、監禁してから殺害に至るまでの経緯については供述を拒んでいるほか、逃走ルートについても不透明な点が多く、警察では男を厳しく追及して事件の全容解明を急ぐとともに、容疑を監禁致死や傷害致死に切り替えて調べを進める方針だ。