1本と40本はかなり違う…脱線事故の原因となった運送会社の通行許可取消

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国土交通省・近畿地方整備局は14日、和歌山県海南市内の国道で横転事故を起こし、下を走るJR紀勢線の線路に丸太を落下させて電車脱線の原因を作った大型トレーラーを所有する運送会社に対し、特殊車両通行許可の取消処分を実施した。

問題の事故は今年6月2日の午前7時ごろに発生している。海南市冷水付近の国道42号線で、走行中の大型トレーラーが速度超過のために現場付近の急な左カーブを曲がりきれずに対向車線に逸脱、対向してきた軽自動車と正面衝突した。

大型トレーラーは衝突の直前、軽自動車を回避するために急ハンドルを切ったところ、JR紀勢線を跨ぐ橋の上で横転。積荷の丸太40本のうち33本がガードレールを破壊して線路に落下してしまった。

その15分後、和歌山行きの快速電車がこの丸太に乗り上げて脱線するという二次災害が起き、割れた窓ガラスの破片を浴びるなどした乗客11人が負傷している。

後の調べで、事故を起こしたトレーラーは道路法に基づく特殊車両通行の許可が下りていたものの、積載可能なのは「丸太(原木)1本まで」とされていた。しかし、実際にはこれをはるかにオーバーする40本の丸太が積載されていた。

近畿地方整備局では事態を重く見て、事故を起こした運送会社に対する特殊車両通行許可を取り消すという処分を実施。この会社が同様の輸送を扱えないようにした。

この事故に関しては、事故当日にトレーラーを運転していた42歳の男が業務上過失傷害と道路交通法違反(過積載)容疑で逮捕されている。

《石田真一》

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