8月31日、香川県高松市内で、台風による高潮で冠水し、前日夜から通行止めとなっていた立体交差に乗用車が誤進入し、25−35歳とみられる男性1人が溺死する事故が起きた。警察では死亡した男性の身元を調べている。
香川県警・高松北署によると、事故が起きたのは8月30日深夜から31日未明に掛けてと思われる。8月31日の午前3時10分ごろ、高松市瀬戸内町付近の立体交差となった市道で乗用車が水没しているのを通行人が発見し、警察に届け出た。
乗用車は車内にまで水が進入している状態。車内には男性1人がおり、車両を引き上げ後すぐに救助されたが、車外に出された段階で死亡していることが確認された。死因は溺死と推測されている。
高松市内は台風16号の接近に加え、通常よりも潮位の高い大潮での満潮が重なったことから、30日夜から市内の各所で高潮被害が発生。港湾部に近い立体交差は同日の夜9時ごろから軒並み通行禁止の処置が取られた。
現場の立体交差も冠水が確認されたため、午後10時ごろには同様の措置が取られたが、男性が運転する乗用車は立体交差入口に設置された電光表示での通行止め指示を見落として進入したものと思われる。
この他、高松市の周辺では高潮による冠水で、クルマのバッテリーなど電装系から発火する被害が相次いだ。幸いにも死傷者は出なかったものの、31日昼までに20件近い被害が警察や消防に報告されている。
通常の雨であればこのような被害は起こりえないが、塩分を含んだ水が掛かることによって電気配線がショートし、発火に至ったとみられている。