13日に発表・発売された新型スズキ『アルト』。メインターゲットは30代の女性ということもあり、開発にはスズキ社内から30代子持ちの女性を募り、「ママプロジェクト」なる特別開発チームが組織された。
このチームには身長150cmから170cmの女性まで在籍し、シートポジションから小物入れの使い勝手はもちろん、テストコースを走り込んでシートクッションの硬さまで参画している。そして最終的に決まった仕様は「女性が買い物にいく時に、最も快適なシート」とのこと。
アルトの開発に関わったスタイリングデザインチームの服部守悦氏は「ママプロジェクトのほうから様々なリクエストをいただき、実際に多くのアイデアが採用されています」と語る。
「例えばラゲッジルームをA型ベビーカーが入るサイズに設定したり、ティッシュボックスを人目につかない所に収納できるようにとグローブボックスを大型化しました。コンビニフックを助手席側に設置したのも彼女達のアイデアです。あまりにいろいろな要求があり、時には“ワガママ プロジェクト”なんて呼ばれている時もありました」(笑)。
他にも女性のアイデアで登場した2色の新しいボディカラーや、シートスライド量の増加など、女性を意識したさり気ない改良が随所に加えられている。「ママプロジェクト」のアイデアは、一見地味な改良に見えるが、女性が使い込むにつれ真価を発揮するに違いない。