クルマ圧壊は工事手順変更が原因

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2003年3月、静岡県富士市内で解体作業中のビルが突然崩壊し、このビルに隣接する道路で信号待ちをしていたクルマ2台が押し潰されるなどして6人が死傷した。

この事故で、業務上過失致死傷の罪に問われている解体施行業者ら3人に対する初公判が13日、静岡地裁で行われた。3人はいずれも起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は2003年3月13日に起きている。同日の午後3時35分ごろ、富士市吉原2丁目付近の旧ヤオハンビルの解体作業中、本来は建物内側に倒れるはずだった外壁が隣接する県道側に落下。信号待ちをしていた6−7台のクルマのうち、前から3台目と4台目のクルマを直撃した。

数トンにもおよぶ壁面にクルマは押し潰され、運転していた2人が即死。外壁とともに落下した作業員2人も死亡している。この他、押し潰されたクルマの隙間にすっぽりと収まり、奇跡的に一命を取り留めた当時2歳の男児を含め、2人が重軽傷を負っている。

後の調べで、工期の遅れから外壁の崩落防止措置を取らないまま工事を行ったことが判明。解体工事の元請、下請、孫請の3社でこの工事を担当した3人を業務上過失致死傷で送検、同罪で起訴されていた。

13日に行われた初公判で3人は起訴事実について「間違いありません」と、全面的に認めている。

続いて行われた冒頭陳述で「3被告は工事が遅れていることから、危険防止措置をとる注意義務があったにもかかわらず、短期間であれば問題ないとして工事手順を変更。十分な安全対策を取らないまま解体工事を続けた」と指摘した。

《石田真一》

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