北海道警は16日、昨年9月に函館市内で追突事故を起こし、警察の事情聴取を行う前に行方を消していた34歳の女を業務上過失傷害と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕した。
事故は軽微で通常は逮捕される案件ではないが、約1年間の所在不明期間があり、これが「逃走」とみなされたためだという。
北海道警・函館西署によると、問題の事故は昨年9月23日に発生している。同日の朝、函館市内の市道で、信号待ちをしていた50歳女性の運転する乗用車に対し、33歳(当時)の女が運転する軽自動車が追突。追突された側の運転者が全治2週間あまりの軽傷を負ったというもの。
後続車を運転していた女は事故当日の午後に同署へ出頭。簡単な事情聴取を受けた。軽微な案件であり、住居の確定も出来ていたために身柄の拘束はせず、聴取が終了した段階で釈放している。
だがこの際に「再度の聴取があるかもしれない」と同署員が予告していたにも関わらず、女は警察に届け出ていた住居から転出。以後の連絡が取れなくなった。
警察では、この女が事情聴取を拒否して逃走したものとみて手配していたが、9月上旬になってこの女が函館に戻ってきていることが判明。女を業務上過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。
同署では「本来であれば身柄を拘束するような事故ではない」としながらも、一度は行方がわからなくなっていたことを重視。再度の逃走を防ぐ意味で身柄の拘束を行ったとしている。