新型スズキ『アルト』(13日発表・発売)のデザインで意外だったのはインテリアだ。エクステリアと同様にシンプルな構成と思いきや、センタークラスターがグッと張り出した有機的な造形になっている。
これは広さ感を演出するフェイシアとスイッチの操作性を高めるために乗員に近づけたセンタークラスターを素直に組み合わせた結果のようだ。
「シンプルな円と直線」のテーマがエアコンの噴き出し口やドアパネルにも反映されているので、インパネ全体でも表現してほしかった。
『ラパン』のような平面的なフェイシアは考えなかった? とスズキデザイン部の宮澤貴司デザイナーに尋ねると「あれはスタイリッシュさを前面に出したデザインです。やはりアルトはいかに使いやすくするか、ですから」とのこと。
ちなみにその「使いやすさ」の点では、ヒップポイント高が先代モデルより改善されている。前席で25mm、後席で20mm高くされ、視界の改善や足元空間の拡大が図られている。また前席の位置が上昇したことでAピラーの角度が起こされ、乗降性も高められている。