裁判所の職員を装った男、罰金を騙し取る

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9月28日、茨城県水戸市内にある水戸地裁で、交通違反の罰金支払いのために訪れていた男女5人が、裁判所の職員を装った男に現金を騙し取られる事件が起きた。

被害総額は125万円に達しており、警察では「過去に例のない、前代未聞の事件」として捜査を開始した。

茨城県警・水戸署によると、事件が起きたのは9月28日の午前8時30分から9時にかけての30分間だという。

水戸市大町1丁目にある水戸地裁の駐車場や1階のロビー付近で、水戸簡裁に交通違反の略式手続きのために訪れた21歳から60歳の男女5人に対し、50歳ぐらいの男が「交通違反の罰金を納めに来た方ですね?」と声を掛け、「今日は混んでいるので裁判所2階の別室でやります」として、地裁2階にある小部屋に案内した。

男はここで5人に対して違反キップの提示と、書類への捺印を求めてから「裁判官に確認してきますのでお待ちください」と言って、一度その場を離れた。

数分後に「罰金額が決まりました」として、1人あたり30万円を提示した。中には「今日はそんなに持ち合わせがない」と言う人もいたが、男は「それでは本日はその持ち合わせている額を納付して、また後日にお持ちください」として、5人から合計125万円の現金を受け取った。

その後、この男は「この後に講習がありますので、呼び出すまでしばらく待っていてください」と告げて姿を消したが、その場に居合わせた女性に対して家族から「警察から裁判所に出頭していないという電話が掛かってきた」と告げられ、ここで騙されたことが発覚したという。

男が案内した部屋は、裁判に訪れた当事者の待機場所となる待合室で、基本的には誰もが自由に立ち入りできる場所。もちろんだが、その部屋が略式手続きに使われることはない。

警察では詐欺事件として捜査を開始したが、被害者以外に男を目撃したという人物がいないため、捜査は難航が予想されている。また、「過去に例がなく、全国的に見ても初の事例というか、おそらく前代未聞なのではないか」とコメントしている。

男は年齢50歳ぐらい。白いワイシャツとグレーのスボンを着用しており、裁判所の職員のように見えたとされる。

裁判所では注意を喚起するポスターを近日中に掲示。警備員による見回りも強化して再発防止を目指すとしている。

《石田真一》

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