交通違反キップを破いた警官、書類送検

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千葉県警は10日、違反処理の遅れを隠蔽するため、他部署への異動前日に処理の済んでいない交通違反キップを故意に破り、上司には「書き損じた」などと報告していた県警・第3機動隊に所属する25歳の男性巡査長を公用文書毀棄容疑で書類送検するとともに、同日付で減給10分の1を3カ月とする懲戒処分も併せて実施した。

千葉県警・監察官室によると、公用文書毀棄容疑で書類送検されたのは、現在は県警・第3機動隊に所属する25歳の男性巡査長。

この巡査長は佐倉署・地域課に所属していた今年3月21日、同日に佐倉市内で発生した酒気帯び物損事故の処理にあたり、道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で摘発した違反者に対し、交通違反キップの交付を行った。

しかし、巡査長は多忙を理由に捜査報告書の作成を行わず、交通違反キップについても違反処理手続きを行う交通課に提出しないままの状態になっていた。

巡査長は今年9月14日に佐倉署から第3機動隊に異動が決まっていたが、この際に未処理となっていた交通違反キップが発見され、上司から叱責させれることを恐れ、異動前日の9月13日に佐倉署の当直室内で交通違反キップを故意に破き、これを隠滅しようと試みた。

その後、巡査長は破った交通違反キップの一部を上司に提出。この際に「書き損じが発生していた分で、残りはシュレッダーに掛けて処理した」などと説明していたが、残った部分に記載がなされていることに上司は不審を感じて巡査長を追及。最終的には故意に破った事実を認めたという。

監察官室の取り調べに対し、巡査長は「事故処理を放置していたことを叱責され、異動できなくなることを恐れた」などと供述しているという。県警ではこの巡査長を書類送検するとともに、減給の懲戒処分も実施している。

また、破り捨てた交通違反キップの残りの部分については、巡査長が保管していることがわかり、佐倉署ではこの破片を集めて再現。今月上旬に違反としての処理を行った。

《石田真一》

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