レガシィに追加されたレガシィ『3.0RスペックB』は、昨年登場したレガシィ3.0RにインプレッサSTiや、フォレスターSTiに採用された、スバル自社製の6速MTを組み合わせたモデル。
だが、MT自体は基本的には同じだが、レガシィ3.0RスペックBに合わせて、大掛かりな仕様変更が行なわれている。MTの設計を担当したスバル技術本部 宇敷昌幸さんは「インプレッサSTiは、ほとんどコンペティションモデルのようなクルマですが、レガシィ3.0RスペックBは、レガシィのフラッグシップのクルマです。フラッグシップにふさわしいように、扱いやすさと操作性を重視して改良を施しました」
「具体的にはシフトレバーの縦方向と横方向にストロークを伸ばし、わかりやすいシフトポジションとしました。あえて剛性感もインプレッサに比べて若干落としています。さらにシフトノブを若干重くすることで、操作性も向上させています。クラッチの重さも軽くしていますので、市街地走行や渋滞のなかでも扱いやすく感じられると思います」とコメント。
さらにアルミ製のミッションケースの剛性アップや、ギヤ本体の面処理を行なうことで音や振動も大幅に抑えられている。使用しているパーツもじつに50%はレガシィ3.0RスペックB用に新設計されている。
実際の使用感は、インプレッサは剛性感がありガチッと入る感じがするが、3.0RスペックBは力むことなくスパッと決まる印象が強い。素早い操作ができるのはインプレッサだが、楽にシフトできるのはレガシィ3.0RスペックBだ。同じミッションではあるが、かなり違うテイストに仕上げられている。(つづく)