2日正午すぎ、岩手県花巻市内でクルマの発進を制止しようとした35歳の女性が、夫である31歳の男が運転するクルマにはねられ、死亡するという事故が起きた。警察では男を傷害致死容疑で逮捕している。
岩手県警・花巻署によると、事故が起きたのは2日の午後0時10分ごろ。花巻市野田付近に住む31歳の男から「妻がクルマと接触した」という内容の119番通報が寄せられた。
通報を受けた救急隊員が現場に急行したところ、35歳の女性が頭から血を流して倒れており、近くの病院に収容したが約2時間後に出血性ショックが原因で死亡した。
通報者の男が運転していたクルマに衝突痕があり、男は「自分で妻をはねた」と供述していたことから、救急隊員が警察に連絡。これを受けて駆けつけた同署員が任意で事情を聞いていた。
事故の約30分前、男は死亡した女性と口論になった。男は口論に嫌気が差し、クルマで外出しようと家を出たが、女性はこれを何度も制止しようとしたという。
当初は車外で制止していたが、男がクルマに乗り込んで発進させようとすると、サイドミラーなどにしがみついて抵抗。男はその度にクルマを停止させていたが、数回目のときには前方に回り込んで立ちはだかった。
しかし、男はこれに気づかずに発進。そのままはねたという。
女性がその後に死亡したことから、警察では男を傷害致死容疑で逮捕。取り調べを続けている。男は「ゴンという何かにぶつかる音に気づいてクルマを止めたら後方に妻が倒れていた。大変なことをしてしまったと思ったが、故意ではない」と供述しているようだ。