死亡ひき逃げ後にも飲酒、起訴事実を認める

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北海道函館市で女性が、信号無視をしてきた無灯火のクルマにはねられて死亡した事故で、危険運転致死罪に問われていた男の初公判が函館地裁で行われた。事故前だけではなく、事故を起こした後にも飲酒を続けていた。男は起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は今年10月23日に発生している。同日の午前3時25分ごろ、函館市五稜郭町付近の20歳の女性が青信号に従って横断歩道を渡っていたところ、信号無視をして進行してきた無灯火のクルマにはねられた。

倒れている女性を事故現場近くの住人が発見。女性は通報によって駆けつけた救急隊によって病院に搬送されたが、全身を強く打っており、間もなく死亡した。

警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始したが、函館市内に住む41歳の男が事件に関与したことがわかり、函館中央署は業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑でこの男を逮捕した。

だが、後の調べでこの男が事故当時に酒気帯び運転だったことや、故意に信号無視を行った可能性が高いことから、検察は「極めて悪質」と判断。危険運転致死罪に変更して起訴していた。

函館地裁で21日に行われた初公判で、検察側は被告の男が「飲酒運転の発覚を恐れて逃走した」と指摘。しかも事故前だけではなく、事故を起こした後にも飲酒を続けていたことを明らかにした。

男は逃走の事実や、飲酒についても全面的に認めている。

危険運転罪の公判では、飲酒運転が原因で事故を起こした被告が、事故当時のアルコール量を確定されることを恐れ、事故後に酒を飲むという「重ね飲み」が争点のひとつになることは今や珍しくなくなった。

今回の事件では、この「重ね飲み」の悪質性が問われることは間違いなく、今後これがどのように扱われるか注目したい。

《石田真一》

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