【もうひとつのBMW】F650 CSスカーバー…意外なほどに身軽

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【もうひとつのBMW】F650 CSスカーバー…意外なほどに身軽
【もうひとつのBMW】F650 CSスカーバー…意外なほどに身軽 全 4 枚 拡大写真

単気筒エンジン、いわゆるシングルシリンダー・バイクの特徴は、車重が軽く、車体がスリムで取り回しがラクなこと。

もちろん『F650CS Scaver』(スカーバー)も扱いやすいのだが、BMWらしさを重厚感と認識している人には、どこかモノ足りないかもしれない。そういう人には肩すかしを食らってしまったようなフィーリングだ。

低めに設定されたシートに跨り、スッと手を伸ばす。すると、近すぎず、遠すぎない自然な位置にハンドルが現れる。なにか違う。気を取り直してクラッチミート。またもや、あっけなくスルスルと動きだしてしまうのだ。これはほかのBMWではあり得ないこと。

ボクサーエンジンは少なくなったとはいえ、特有の振動を意識させられるし、後述の『K1200GT』にしても、300kgに迫る車重からくる低速域でのシビアな動きが顔を出す。

これらを制圧しつつ乗りこなすこと。ストイックさを喜びとして感じる既存のBMWユーザーとは対極に位置するのが、スカーバーが狙っているユーザー層。初めてBMWを体感する人にとっては、この自然な流れはすんなりと体に馴染んでいくだろうし、なによりも気軽。

バイクライフを積極的に楽しもうとするとき、足かせになるものがないことは、何よりも代え難いアドバンテージになる。チェーンの変わりにBMW唯一のベルトドライブ方式を採用するなど、メンテナンスフリー化を図っていることも歓迎すべきポイントだ。

ABSやキャタライザーを標準で装備しながらも、国産ビッグバイクに近い車両価格で購入できることも大きな魅力だ。

《西村直人@NAC》

西村直人@NAC

クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。専門分野はパーソナルモビリティだが、広い視野をもつためにWRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席したほか、東京都交通局のバスモニター役も務めた。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会・東京二輪車安全運転推進委員会指導員。日本イラストレーション協会(JILLA)監事。

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