抗生物質が原因で事故…厚生労働省が注意

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厚生労働省は14日、急性気管支炎や肺炎の治療薬として医療機関向けに販売している『テリスロマイシン』という抗生物質の服用者が、服用後に意識を失い、これを原因とする交通事故が発生していたことを明らかにした。

使用上の注意のうち、一部を改める措置を同日付けで実施している。

これは厚生労働省・医薬食品局安全対策課が明らかにしたもの。問題となった抗生物質はアベンティスファーマが製造し、三共や藤沢薬品が『ケテック錠』という商品名で医療機関向けに販売している肺炎や気管支炎の治療薬で『テリスロマイシン』というもの。

この薬品には、これまで肝機能障害を引き起こすなどの副作用例が報告されていたが、服用後に意識を失うという事例があることが新たに判明した。

副作用例に意識障害に関する記述が無かったために、テリスロマイシン服用後にクルマを運転し、これが原因による交通事故が発生していたことが昨年末までに判明。追跡調査を行ったところ、さらに8人が意識障害の症状を起こし、うち2人がこれを原因とする交通事故を起こしていたことがわかった。

このため厚生労働省は製造元と国内販売をしている2社に対し、使用上の注意を改め、意識障害に関する記述を加えるように指導を行った。

3社もこれを受ける形で「意識消失、視調節障害、霧視等があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。投与にあたっては、これらの副作用が発現する場合があることを患者等に十分に説明し、これらがあらわれた場合には、直ちに投与を中止し、医師の診察を受けるよう指導すること」と記載内容の追加変更を行っている。

《石田真一》

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