日産自動車は、米国ミシガン州ファーミントンヒルズの日産デザインアメリカ社(NDA)のスタジオを拡張して開所式を実施した。
投資額は1400万ドル(約14億7000万円)で、新スタジオの面積は約4730平方メートルと、従来の3倍の広さとなる。
新スタジオの特徴の一つは、車両開発とデザインの調和を可能にする、エッグと呼ばれる卵型の約1394平方メートルの屋外車両デザイン検討施設があること。
施設では、最適な採光を得るため真北向きに設計しており、デザイナーは、2つのターンテーブルを活用しながら、自然光の中でフルスケール車両のデサイン評価を行うことが可能だ。
スタジオでは、オープンフロアプラン(大部屋制)を採用、CADデザイナーやクレイモデラーといった異なる作業を行うデザイングループが一緒に仕事を進めるため、効率的で一貫したデザインプロセスが可能。
さらに、コンピュータで大型デザインを出力し、車両の位置や方向を操作しながら、デザインの即時分析が可能な大型のパワーウォールなど、最新鋭の設備を有した世界でも有数な車両デザインスタジオとなっている。
スタジオでは、これまで、12人のデザイナーが主に市販車の最終デザインを行っていたが、拡張後の新スタジオでは、大月圭介ダイレクター以下、30人以上の体制となる。
新スタジオは、サンディエゴスタジオやその他地域のデザインスタジオとグローバルで連携しながら、最新の施設を有効活用することで、今後の日産車のデザイン向上に貢献していくとしている。