矢野経済研究所は、中古車関連事業の動向調査を行い、その結果を発表した。
調査は、中古車流通の特徴、関連事業者の事業展開手法などを調べて、中古車関連事業の現状と今後の方向性を検証した。
調査対象は、中古車販売業者、中古車買取業者、中古車オークション業者、自動車ディーラー、自動車メーカーなどで、昨年8月から今年3月まで、面談やアンケートで調査した。
この結果、中古車の流通状況では、自動車買い替え意欲が低下している中で、中古車の流通量も高止まりしており、今後の中古車の小売、中古車流通ともに伸び悩むことを見込んでいる。
中古車販売業では、業販比率の増加や消費者の低価格志向で、収益が低下して小規模店が衰退している一方で、多店舗展開店・中大型店が集客力に支えられて躍進している。
買取業は、業界での最大の課題が価格競争の激化を指摘する意見が目立ち、次いで収益性の低さ、仕入れの高騰を上げる業者が多い。
オークション事業では、出品台数の増加で高止まり感があり、成約単価も低下している。独自性の訴求や収益性の確保、来場者サービスの再検討が課題としている。