バスから転落、死亡…窓から嘔吐か

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26日、静岡県焼津市内の東名高速道路下り線で、走行中の大型観光バスから12歳の女児が車外に転落、複数台の後続車にはねられて死亡する事故が起きた。警察では女児をはねたまま逃走したクルマの行方を追っている。

静岡県警・高速隊によると、事故が起きたのは26日の午前1時50分ごろ。

焼津市坂本付近の東名高速下り線を走行していた大型トラックの運転手から「焼津インターチェンジの手前あたりで、前方を走っていた観光バスから人が路上に落ちた」との110番通報が寄せられた。

警察が現場に急行したところ、路上には複数台のクルマにはねられたとみられる女児が片側3車線中の中央車線(第2車線)に倒れており、すでに死亡していた。

女児が乗車していたとみられるバスはそのまま現場から走り去っていたが、事故発生から約1時間後に車内が寒くなってきたことにバスに乗り合わせていた他の児童が気がつき、その際にバスの窓が大きく開けられ、窓側の座席に座っていたはずの女児がいなくなっていることに気がついたという。

バスには愛知県美浜町と南知多町にあるそろばん塾へ通う生徒や引率の教師が乗っていたが、女児は他の座席にも乗っておらず、直前に休憩していた足柄サービスエリアで積み残した可能性もあるとして、最寄りのインターチェンジでUターンした。

その後、上り線を走行している際に運転手が警察に照会したところ、転落事故を起こしていたことがわかった。

転落した女児が座っていた座席の横にある窓ガラスは約80cm開いており、ほぼ全開状態だった。

司法解剖の結果、女児の食道には飲食物が残っており、この結果から女児は乗り物酔いを起こし、車外に向かって嘔吐しようとした際、誤って転落した可能性が高いとみられている。

事故当時、現場付近には1分間あたり30-40台の通過車両があったことがNシステムなどの測定結果から判明しているが、現時点までに女児をはねたと名乗り出た運転者はいないとされる。

警察では事故を起こした時間帯に通過した可能性のある車両をすべてピックアップし、業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)の容疑で調べを進める方針だ。

《石田真一》

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