違反処理をしなかった元警官、起訴猶予処分に

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検察庁・千葉地検は6日、違反処理の遅れを隠蔽するため、処理の済んでいない交通違反キップを故意に破っていたとして、公用文書毀棄容疑で書類送検された千葉県警・第3機動隊に所属していた26歳の元警察官を起訴猶予処分とした。

千葉地検によると、公用文書毀棄容疑で書類送検されていたものの、6日までに起訴猶予処分が決定したのは、書類送検当時は千葉県警・第3機動隊に所属し、巡査長の階級にあった26歳の男性。

男性は佐倉署・地域課に所属していた2004年3月21日、同日に佐倉市内で発生した酒気帯び物損事故の処理を担当したが、この際に道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で摘発した違反者に対して交通違反キップの交付を行ったものの、多忙を理由に違反処理手続きを行わずに放置した。

その後、男性は9月に佐倉署から第3機動隊へ異動することが決まったが、この際に未処理のままで放置した案件が上司に知られることを恐れ、異動前日の2004年9月13日に佐倉署の当直室内で交通違反キップを故意に破いた上で「書き損じが発生していた分で、残りはシュレッダーに掛けて処理した」などと上司に報告していた。

しかし、上司はこれに不審を感じて追及。最終的に故意に破いたことを認めたため、男性は用文書毀棄容疑で書類送検され、2004年11月10日付けで減給10分の1を3カ月とする懲戒処分も実施されている。男性は処分を契機に依願退職している。

地検では慎重に捜査を続けてきたが、破棄されずに残っていた部分を基に違反の処理が行われていることや、男性が退職していることから、刑事処分を行う意義はなく、男性自身も退職によって社会的な制裁を受けていると判断。起訴猶予処分とする決定を行った。

《石田真一》

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