衝突した救急車運転の隊員、飲酒で摘発

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秋田市内の県道交差点で緊急走行中の救急車が軽自動車と衝突、衝突との因果関係は薄いものの搬送中の男性が死亡した事故について、秋田市消防本部(秋田県)は11日、救急車を運転していた隊員が事故前日に酒気帯び運転などで検挙されていたことを明らかにした。

問題の事故が起きたのは10日の午前10時5分ごろ。秋田市濁川後田付近の県道交差点で、心肺停止状態の72歳男性を病院に向けて搬送していた秋田市消防本部・城東消防署所属の救急車と、右側から進行してきた軽自動車が出会い頭に衝突した。

男性は別の救急車で病院に収容されたが、蘇生しないまま約1時間後に死亡が確認された。ただ、男性の体には外傷を受けた後がなく、事故直前の車内でも心臓マッサージが続けられていたという状態から、「事故と死亡の因果関係はない」と病院では判断している。

警察が事故を起こした当時に救急車を運転していた27歳の男性副士長の違反歴を調べたところ、事故の前日にあたる9日に飲酒運転と速度超過で摘発されていたことがわかった。

副士長は9日朝に当直勤務が明けた後に自宅に戻り、缶ビール3本を飲んでから1時間ほど仮眠。その後、買い物に行くために自己所有のクルマを運転したが、同日の午後1時40分ごろ、秋田市河辺松渕付近の県道を走行中に速度超過を行ったとして、同署員の取り締まりを受けた。

その際に副士長からは呼気1リットルあたり0.3ミリグラムのアルコールを検出。道路交通法違反(酒気帯び、速度超過)で摘発され、違反キップを交付されていた。だが、副士長は摘発の事実を上司に報告することなく、これ伏せたまま10日朝から勤務を開始。その後に事故を起こしている。

これについて副士長は「酔いが醒めたと思って運転した。事故と前日の摘発は関係がない」と供述しているが、警察から摘発の事実を報告された秋田市消防本部では事態を重視。副士長に対して何らかの処分を行うべく、検討を開始した。

《石田真一》

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