第一汽車集団は中国の最大手自動車メーカーグループであり、傘下にいくつもの工場を抱える。
要人用の『紅旗』は一汽轎車が生産し、VW(フォルクスワーゲン)との合弁は一汽大衆汽車、トヨタとの合弁は天津一汽豊田汽車、マツダの技術支援を受けているのは一汽海南汽車……、といった具合。
その一汽が今回のショーに「独自開発モデル」を持ち込んだ。資料には「参展車型(参考出品車)」であり「自主品牌(自前の商品)」と記されている。
しかし、よく観察すれば『C1』はトヨタ『ヴィッツ』の先代モデル、『D1』は同『カローラ』の現行モデルがそれぞれベ−スではないかと推測できる。カローラもヴィッツも一汽グループ内で生産されており、トヨタが技術協力していると考えるのが自然だ。
『C304』は新型『ヴィッツ』がベースだと考えて間違いないはずだ。一汽が公表しているボディサイズはヴィッツとは微妙に異なるが、トヨタ『クラウンマジェスタ』をほんの少しいじっただけの『紅旗HQ3』でさえ「自主品牌」なのだから、推して知るべし、だ。