GMデーウが間もなく発売を開始する大型ラグジュアリーセダンが『ステーツマン』だ。2.8リットルV6エンジン搭載モデルと、3.6リットルV6エンジン搭載モデルの2タイプがラインナップされている。
車名を聞いてピンとくる方も少なくないかもしれないが、これはGMデーウが開発したオリジナルモデルではなく、GMグループのホールデン(オーストラリア)が開発したクルマ。
2.8リットルエンジンについてはGMデーウ製だが、3.6リットルは可変吸気バルブを備えたホールデン製のアロイテックエンジンとなる。オールアルミ、高出力でローエミッションが特長という。
全長は5195mmで、ホイールベースも2940mmあり、非常に大きなクルマという印象を受ける。前席のヘッドレストに後席用の液晶モニターが埋められており、後席の居住性は非常に良い。
ただし、クルマ自体はオーストラリア仕様そのままといった感じであり、このクラスで必需品となったカーナビの設置はない。質感もどことなく大味で、一昔前の韓国であればこれで通用したかもしれないが、ヒュンダイ車の品質が向上し、レクサスなどの日本メーカーを含めた輸入車が入手しやすくなった現状を考えれば正直厳しいと言わざるを得ない。
ステーツマンを韓国へ導入することはGM側の意向が大きかったとも言われている。大型乗用車を生産することが難しいからというのがその理由だが、30年以上前にいすゞが同様の理由でステーツマンを自社ブランドとして販売していたことにも重なって見える。