【新アウディ A6アバント海外リポート】その1 セダンよりフツーにカッコいい…小沢コージ
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最大の特徴は、すでにビッグマイナーチェンジを図った『A4』にも採用されているシングルフレームグリル。今までのアウディとは一線を画した、かなりアクのあるものだが、果たしてA6アバントとのマッチングはどうなのか? そもそもデザイナーはやはり和田さんなのか? と思い、担当デザイナーを尋ねたら、まったくの勘違い。ドイツ人のユルゲン・ルフェラーさんでした。
小沢:こんにちは。早速ですけど、A6アバントのポイントを教えてください。
ルフェラー:A6アバントが狙ったのは「スポーティさ」です。具体的には低い屋根と一体化したルーフレール。一見、そうは見えないけど全体的にかなり低くなってるんですよ。「クーペルック」といわれるほど。
小沢:やはり荷物スペースは犠牲にしたわけですか。
ルフェラー:そういうことではありません。荷室容量は通常時で565リットル、後席を倒して1660リットル、これは旧型に比べて大幅に広くなってます。ライバルに比べてとくに広いということはありませんが、十二分でしょう。
小沢:正直、デザイン的にはセダンの方のが驚いたというか、インパクト重視だと思うんですけど。
ルフェラー:和田さんは「エレガント」、ボクは「スポーティ」を狙った。その違いかもしれませんね。
小沢:ところでどちらのデザインが最初に決まったんですか。やはりセダン?
ルフェラー:多少はセダンの方が先ですけど、ほぼ同時です。実際、Bピラーより後のカタチはまったく違いますし、厳密にいえばフロントドアの窓もちょっと小さいんです。
小沢:けっこう、力入ってるんですね。ところで和田さんとはどういう関係で。
ルフェラー:智は僕の同僚で、席はすぐ近く。
小沢:デザイナーとしての和田さんは、どの辺が優秀だと思います?
ルフェラー:凄く才能があるのはもちろんのこと、とくに吸収力ですね。人のいいところをどんどん身に付けてしまう。
小沢:なるほど。それはある意味、日本人的ってことかもしれない。ところでやはりこれでオールロード・クワトロを作るんですか。
ルフェラー:おそらく。
というわけでセダンより親しみやすく、しかも“特別”なイメージもあるアバント。個人的にはセダンよりオススメです。(つづく)
《小沢コージ》