磐越道バス横転事故で実況見分

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福島県警は10日、4月下旬に猪苗代町内の磐越自動車道で夜行高速バスが横転。27人が死傷した事故について、同日午前から事故の起きた上り線を通行止めにして実況検分を実施した。

事故を起こしたバスと同型の車両を使い、逮捕された運転手も立ちあった上で事故直前に取った行動の確認がなされた。

福島県警・高速隊によると、問題の事故は4月28日早朝に発生している。

同日の午前6時10分ごろ、猪苗代町三ツ和付近の磐越自動車道上り線で、第1車線(走行車線)を走っていた近鉄バス運行の夜行高速バス「フォレスト号」が右に大きく曲がって中央分離帯に衝突した。

バスは衝突の衝撃によって左へ弾き飛ばされ、蛇行しながら横転。その後、約50mに渡って横転したまま滑走した。

数人の乗客が割れた窓から車外に投げ出され、宮城県仙台市内に在住する18歳の男性など3人が全身を強く打って死亡。2人が頭を強打して意識不明の重体、他の乗客22人も重軽傷を負っている。

警察ではこのバスを運転していた49歳の男を業務上過失致死傷や道路交通法違反(安全運転義務違反)の現行犯で逮捕している。

調べに対し、この男は「運転席隣にあるドリンクサービス用冷蔵庫のフタが開き、カタカタという音が響いた。気になって仕方がなく、それを閉めようと手を伸ばしたときにハンドルに手が触れたか、脇見をしたようだ」などと供述。警察でもこれが事故の主原因になったと推測している。

10日に実施された実況検分では、事故の現場となった磐越道上り線・磐梯河東−猪苗代磐梯高原インターチェンジ間を約2時間に渡って通行止めにして、逮捕した運転手を立ち合わせたうえ、事故を起こしたバスと同型車を大阪から持ち込んで行われた。

検分では運転していた男が運転席のシートに座り、左側にある冷蔵庫の扉(運転席からは約90cm離れている)に手を伸ばす様子を再現。この際に右手がハンドルのどの位置に掛かるのかなどを調べたという。

《石田真一》

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