それでいいの? …ポンティアックとビュイックのブランド戦略

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それでいいの? …ポンティアックとビュイックのブランド戦略
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GMのセールス、マーケティングチーフであるマーク・ラヌーブ氏が、「ポンティアックとビュイックをミニとポルシェのようなブランドにしたい」と発言。その心は?、と話題になっている。

ラヌーブ氏によると、ミニやポルシェはモデルの数が少なく、ユニークなブランドとしての地位を築いている。ポンティアックやビュイックも同様に、モデルの数を絞り込み、ニッチを狙ったブランドとして成長させる必要がある、という。

ただしミニのように2モデルのみではなく、各ブランドで4から5のモデル、というのが構想のようだ。

またラヌーブ氏は、「ビュイックとポンティアックのマーケットシェアを伸ばそうとは考えていない。単にこの2つのブランドを収益性の良いものにし、ブランドイメージを確立したいのだ」とも語っている。

しかしビュイック、ポンティアックはそれぞれ、購入者層の若返りを図り『ソルスティス』のような2シーターオープンを投入したり、と試行錯誤を繰り返している。今からこの2つのブランドにミニやポルシェなみの独自性とブランドをどのように植え付けて行くつもりか、という疑問もある。

さらに、次々と新モデルを発表して来たが不振に終わっているGMの現状に対しても、「キャデラックとシボレーは、レクサスとトヨタに対抗できるブランドにならなければならない。そのためにはGM全体の開発費用を戦略モデルに重点的に振り分けることが重要」と踏み込んだ発言。

つまりは新モデル開発を中止してでも各ブランドに特色を持たせ、コスト削減を目指すのが得策、ということだ。

この、これまでの方針に真っ向から反対するようなラヌーブ発言、GMの総意なのか個人としての意見なのか、またビュイック、ポンティアックのモデル減という戦略は果たして功を奏するのか……。

何より、今回のラヌーブ発言は傍目以上に危機感を募らせているGMの現状を浮き彫りにしている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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