「事故の予見性を認識」運転継続の男を起訴

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今年5月、京都府京都市中京区内で乗用車が暴走。土産物店の店頭に突っ込み、店員など3人が死傷した事故について、検察庁・京都地検は6日、暴走したクルマを運転していた31歳の男を業務上過失致死傷罪で起訴した。

問題の事故が起きたのは5月16日の午後。同日の午後2時10分ごろ、京都市中京区下本能寺前町付近の市道で、25歳の男が運転するワゴン車が暴走。駐輪中の自転車や、家屋の壁面に接触しながら約70mを走り、丁字路交差点の突き当たりにあるみやげ物店に突っ込んだ。

ワゴン車は店内のショーケースなどをなぎ倒しながら店の奥まで走行。その後、バックして駐車中の乗用車と衝突し、ようやく停止した。

この事故でみやげ物店の店内で接客していた56歳の女性店員がクルマの直撃を受け、近くの病院に収容されたが、事故から約2時間後に全身打撲が原因で死亡。たまたまこの店を訪れていたノルウェー国籍の男性2人が骨折などの重傷を負っている。

業務上過失傷害の現行犯で逮捕された男は、警察の取り調べに対して「事故当時のことは何も覚えていない。現場の手前から意識が無くなった」と供述。

後の調べで、この男には「意識を失って睡眠状態に陥る持病がある」ことがわかった。男も約2年前から治療を受けていたことを認めるとともに、事故直前にも薬を副用していた可能性が高くなった。

検察では男がこれまでにも同様のトラブルを繰り返しており、持病を抑えるための薬も服用していたことなどを考慮すれば、「事故に至る予見性を認識していたにも関わらず、運転そのものを控えるという最大の注意義務を怠っていた」と判断。刑事責任は追及できるとして業務上過失致死傷罪での起訴に踏み切った。

《石田真一》

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