居眠り運転の高速バス運転手に有罪判決

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昨年10月、広島県東広島市内の山陽自動車道で、夜行高速バスが前を走るトラックに追突。乗客ら11人が負傷する事故を起こし、業務上過失傷害罪に問われた41歳の男に対する判決公判が8日、福岡地裁で行われた。

裁判所は男に執行猶予付きの有罪判決を命じている。

問題の事故は2004年10月7日未明に発生している。

同日の午前2時40分ごろ、東広島市志和町奥屋付近の山陽自動車道下り線で、大阪から福岡に向けて走行していた夜行高速バス「ムーンライト号」(西日本鉄道バス運行)が、前を走る大型トラックに追突した。

衝突によってバスは前面部が大破。シートベルト未着用の状態で就寝していた乗客の大半がシートから投げ出され、乗員を含む4人が骨折などの重傷。他の乗客7人も軽傷を負った。

現場は志和インターチェンジの西方約1.5kmに位置する見通しの良い直線区間。後の調べでバスを運転していた41歳の男が居眠り運転をしていたと判断された。

当時このバスには予備の乗員が乗車していたが、規定されたサービスエリアでの交替を行わず、そのまま運転を継続していたらしい。運転の交替は運転手の裁量(現場判断)に一任されているが、長時間の運転を継続したことが居眠り運転を誘発したらしい。

8日に行われた判決公判で、福岡地裁の平島正道裁判官は「居眠り運転の結果は重大で、職業運転手として厳しい非難は免れない」と指摘した。

だが、負傷した乗客と示談が進んでいることや、事故以前の勤務態度が良好だったことなどを理由として情状酌量を認め、禁固1年2カ月(執行猶予3年)の有罪判決を命じた。

《石田真一》

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