埼玉県公安委員会は15日、埼玉県内にある公安委員会指定の自動車教習所が免許条件を誤って記載した卒業証明書を交付し、実際には資格の無い免許を交付するミスが生じていたことを明らかにした。
埼玉県公安委員会、埼玉県警・運転免許センターによると、資格の無い免許を誤って交付するトラブルが起きたのは今年1月。交付を受けたのは、さいたま市内に在住する23歳の女性。
この女性は普通2輪免許を取得しようと、2004年9月から公安委員会指定の教習所に入所。教習を受け始めたが、中型車を扱うことの困難さに気がつき、10月には小型2輪に教習を移行させた。
ところが教習所の事務員が手続きを失念するか、怠るかしたため、教習内容の変更が書類上ではなされないまま。
このため、卒業検定に合格した際に発行される証明書も普通2輪のままとなっており、女性はこれを提出して免許の交付を求めた結果、本来は運転資格のない普通2輪の免許を取得することになった。
女性は普通2輪を運転する夢をあきらめることができず、今年2月末に同じ教習所を訪れて、その際に免許証を提示したが、普通2輪をすでに運転できることになっていたことを職員が指摘。この際にようやくミスに気がついた。
公安委員会では3月上旬に女性からの指摘を受け、小型2輪に資格を変更した正式な免許証を改めて交付。同時に教習所に対する調査を開始した。
この結果、事務手続き上のミスが生じていたことが発覚。この事実を確認したため、公安委員会はこの教習所に対し、5月23日から3日間の業務停止処分を命じている。