1960年にジャガーの傘下になったデイムラーは、1896年の設立。現存する英国最古のブランドで、英国王室の御料車としても使われた歴史を持っている。そんなデイムラーだが、日本では2003年5月以来姿を消していたので、ニューモデルの登場によりひさびさに復活を遂げたことになるのだ。
野次馬的に興味深いのは、このタイミング(8年ぶりの新型登場、2年ぶりの復活)にどんな意味が隠されているのかということだ。
「『XJ』が成熟された今こそが、『デイムラー』のタイミングなんですよ」というのは、ジャガー&ランドローバージャパンでプレスコーディネーターを担当する大沼尚武さん。
ベースになっているジャガーXJの日本でビューは2003年5月。XJはこの2年間にマイナートラブルを解決するための細かい改良を受けているはずだから、熟成されて完成度が高まっているのは間違いないだろう。
そんな「熟成」が、頂点のデイムラーには最初から盛り込まれている……、つまり初期モデルでも高い完成度で作り込まれているのがデイムラー品質といっていいのかもしれない。