携帯メールを打ちながら違反取り締まりの警官を処分

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高知県警は22日、交通違反の取り締まり中に私的なメールのやり取りを携帯電話で行っていたとして、室戸署の交通課に所属する30歳の巡査長に対し、戒告の懲戒処分を実施した。当初、この巡査長は携帯電話使用を否認していたが、強制捜査実施の可能性が浮上するとこれを撤回。容疑を認めたという。

高知県警・監察課によると、この巡査長は2004年4月15日の午前10時30分ごろ、室戸市吉良川町丙の国道55号線で室戸署が行っていた速度違反取り締まりの際、通過車両の速度計測を担当していたが、測定をしながら知人女性と私的なメールのやり取りを行っていたという。

速度違反として摘発を受けた男性が巡査長の携帯電話使用を指摘。「携帯電話を使用しながらの取り締まりで出された数値が正しいとは思えない」として容疑を否認し、全面的に争う姿勢を見せたため、警察内部でも問題となった。だが、これまでの事情聴取で巡査長は携帯電話の使用を否定。上司に対しても「ありえない、容疑者の言いがかりだ」と否定していた。

ところが今年3月、違反した男性が強固に容疑否認を繰り返したため、強制捜査実施の可能性を指摘されると巡査長はこれまでの証言を撤回。「ばれないと思ってやった」と携帯電話使用の事実を認めた。違反した男性は道路交通法違反(速度超過)容疑で書類送検されたが、捜査を担当した検察庁・安芸区検は嫌疑不十分を理由に起訴猶予処分としている。

監察課では「職務中に私的な目的で携帯電話の使用をしたこと」、また、これによって「事件捜査がかく乱したこと」を重視。巡査長に対し、22日付けで戒告の懲戒処分を実施。当時この巡査長の上司だった57歳の警部補に付いても本部長訓戒の処分を行っている。

《石田真一》

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