【日産セレナ 創った人】その3 ユーザー視点に近い開発責任者…丸茂敬明CPS

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【日産セレナ 創った人】その3 ユーザー視点に近い開発責任者…丸茂敬明CPS
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「新型『セレナ』の開発は、世代的にターゲットユーザーに近いメンバーで行なうことができたので、自分たちが買いたいと思うクルマに仕上げることで、お客様にも満足してもらえるミニバンになると信じて進めてきました。もちろん最後に一般の人にモニターしてもらい、その中での意見や、開発サイドの発想ともども織り交ぜ、装備内容を煮詰めました」と語るのは新型セレナの開発をとりまとめた、日産自動車 商品企画本部 チーフ・プロダクト・スペシャリストの丸茂敬明さん。

丸茂さん自身も、自らのお子さんが所属する少年野球チームの監督を務め、週末には子供たちを現在のマイカーである先代セレナに乗せて移動する機会も多いという。そんな状況下で、これは使えると思ったのが、車内会話補助装置のインカーホン。インカーホンは運転席とサードシートに専用のマイクとスピーカーが用意され、大きな声を出すことなくドライバーがサードシートの乗員と会話ができる装置だ。

「インカーホンはユーザーからの要望ではなく、開発者のアイデアで生まれた装置です。最初は簡単に装着できると思ったのですが、ハウリングなどの問題もあり、意外に手間が掛かってしまいました(笑)。また、助手席のトレイにエアコンの冷気を吹き出すインストクールトレイも、開発段階で生まれたものです」とコメント。

新型セレナの、見て“BIG”、さわって“EASY”、使って“FUN”というアピールポイントは、長年セレナを愛用してきた丸茂さんの求めるミニバンの姿でもあるようだ。自分がターゲットユーザーに近い立場であるからこそ、足りない部分がわかり、必要な装備を見つけることができるのだろう。

そして丸茂さんは「お客様へのデリバリがー落ち着いたら、ワタシも新型の20RXに買い替えようと思っています」と自らも新型セレナを所有することができる喜びを、満面の笑顔で表現してくれた。丸茂さんが新型セレナも自らの愛車として使うことで、新型にも足りない部分が見つかり、次のマイナーチェンジでは改良されていくのかもしれない。

最近の日産のクルマ作りに感じられる、ユーザーの視点を捉えた発想は、丸茂さんのようにターゲットカスタマーに近い人物がチーフ・プロダクト・スペシャリストと呼ばれる、開発責任者に抜擢されていることから始まっているに違いない。

《岡島裕二》

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