富士重工業が発表した2005年第1四半期(4-6月期)の連結決算は、売上高が前年同期比2.5%減の2999億円、営業利益は12億円と営業利益ベースでは増収増益だったが当期損益では赤字となった。
スバル車の国内販売での軽乗用車の低迷や海外子会社の為替換算レート差などで、減収要因があったものの、欧州、豪州向け輸出の伸びや航空宇宙事業での防衛庁向け練習機「T7」やボーイング『777』の納入機増など、自動車以外が順調で全体では増収となった。国内販売が同8.7%減の4万9550台と低迷したのを海外販売が同4.8%増の7万608台となって、国内のマイナスをカバーした。
前年の第1四半期の営業利益はトントンだったが、今期は売上構成で74億円、為替差損が9億円の減益要因があったものの、経費の削減で45億円、研究費のマイナスで28億円、コストダウンで22億円の増益効果があった。
経常利益は為替のデリバティブ関連評価損益の影響で同82.9%減の4億円、当期損益は12億円の赤字に転落した。
業績が悪化しているが、2006年3月期の見通しは、新型車『B9トライベッカ』の北米投入やコストダウンで業績は回復すると見ており、当初の計画通りとしている。