霊柩車の基礎知識---お盆特集:ご先祖様を送ったクルマ

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霊柩車の基礎知識---お盆特集:ご先祖様を送ったクルマ
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★霊柩車の運転手になるには

緑ナンバーで、遺体を運ぶとなれば、特殊な免許が必要だと思いがち。しかし、実際は一種免許(普通免許)で運転できる。ただし乗車定員11人以上のバス型霊柩車は、大型1種免許が必要になる。一種免許でいいのは意外だが、これはトラック同様に貨物自動車事業と位置づけられているためだ。

普通免許で運転できることからもわかるように、基本的に霊柩車を運転するための特殊な技能は必要ない。ただし宮型霊柩車は構造上ルームミラーが使えず、サイドまたはボンネットミラーに頼ることになる。また車幅感覚も異なるので、数カ月は練習が必要だという。

技能以上に大切なのが、「精神的な細やかさ」だ。なぜなら、病院からの搬送、火葬場への搬送などの際、遺族、喪主の方が同乗することがある。特別な状況なので同乗者への配慮はもちろん、マナーも大切なのだ。ある意味ではハイヤーの運転手よりも大変だとのこと。そのため人間性教育に力を入れている業者が多いという。

霊柩車の運転手になる近道は、葬儀業者に入社することだ。というのも社団法人全国霊柩自動車協会の会員は約1640社あり、そのうち約95%は葬儀業を兼業している。従って葬儀業者に就職するのが一般的というわけだ。また、霊柩自動車運送業だけに特化した業者もあり、東京には200台ほどの霊柩車を保有している会社があるそうだ。そのほか個人タクシーさながら、個人で営んでいる人もいる。いずれの場合も国土交通大臣からの営業許可制なので、申請して緑ナンバーをつけた上で営業する。

★貨物自動車だが尊厳を損なわず
★宮型霊柩車のルーツとデザインの変遷
★霊柩車の運転手になるには
★霊柩自動車運送業界の未来

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