【フォード フォーカス 日本発表】4年間のデザイン

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【フォード フォーカス 日本発表】4年間のデザイン
【フォード フォーカス 日本発表】4年間のデザイン 全 4 枚 拡大写真

新型フォード『フォーカス』(5日、日本発表)のデザインコンセプトは「スポーティさと機能性、実用性をうまくバランスさせたデザイン」だ。

ボディはグラスエリアとメタルエリアの比率を65:35に設定し、クーペ的フォルムに仕立てた。またAピラーを旧型より100mm前進させることで、室内空間を損なうことなくフロントウインドウの傾斜角を強め、空力特性を向上させるなど、デザインと実用性を両立させる工夫が随所にみられる。

リアピラー下端からボンネット先端まで一筆書きのように結ばれたウエストラインが特徴的だが、全体的なフォルムはかつてマツダがOEM供給していた2代目『フェスティバ』ともオーバーラップする、守旧的なイメージだ。

新型フォーカスのデザインに深く関わってきたフォード・アジア太平洋地域およびアフリカ担当チーフデザイナーのポール・ギブソン氏はデザインの意図について「ヨーロッパのデザイントレンドは、イタリアの曲線美とドイツのソリッド感という二つの流れがある。一見相反する両者を融合させることが、デザイン上の大きなテーマでした」と語る。

旧型が斬新さ、個性を前面に出していたのに対し、新型はボディの面質や微妙なカーブ、ドアやボンネットの隙間など、細部にクラフトマンシップ的なこだわりを見せているのが特徴。欧州車ながら、デザイン思想は精妙の美をうたうレクサスのデザインコンセプト「L-Finesse」に似たものがある。ボディへの景色の映り込みは曇りがほとんどなく、フィニッシュのレベルは旧型はもちろん、日欧のライバルモデルと比べても相当に高い。

「新型フォーカスのデザインは2000年4月に初期スケッチを出してから4年の歳月をかけて熟成させたもの。そのダイナミズムはあらゆる風景の中で映える」(ギブソン氏)と、フォードが自信を持って提案するフォーカスのクーペシルエット。果たして日本のユーザーの目にどう映るか。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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