【フォード フォーカス 日本発表】かならず定評を得られる

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【フォード フォーカス 日本発表】かならず定評を得られる
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欧州市場ではメジャーブランドのひとつとなったフォード『フォーカス』だが、日本での販売はハッキリ言って不振である。ちなみに旧型の販売台数は、年平均2000台。新型への切り替えを機に、フォードジャパンは販売戦略をどう再構築するのだろうか。

「フォーカスは世界で75以上のさまざまな賞を授けられ、またWRCでも53戦連続ポイント獲得するなど、性能、品質は申し分ない。日本においても購入したユーザーの満足度は非常に高い。新型はさらに進化しており、走りの質感はもはや1クラス上のDセグメント並みです」

フォードジャパンの佐藤勝彦社長は、新型フォーカスの商品力について、このように絶対の自信をみせる。

が、世界的に評価されたはずの旧型が日本では鳴かず飛ばずだったのは事実。フォードはその現実を十分認識しており、新型フォーカスについて、むやみに販売台数を追わず、「自分の価値観に照らし合わせてモノ選びをするお客様へ」(野村俊司・営業本部長)と、購入層をある程度絞り込んだ販売戦略を取る。

販売目標は旧型と同水準の、年間2000台。「数ではなく、まずは定評作りからやりなおしですよ。ブランド構築は一朝一夕にはできない。ただ、基本である商品は非常にいいので、時間をかければかならず定評を得られるはず」(フォードジャパン関係者)。

フォードジャパンは以前、ブランドイメージや販売網の力量を無視した拡大戦略を取り、大敗北を喫した苦い経験を持つ。現在、フォード車の販売は、ベーシックカーの『フィエスタ』が比較的好調、またSUVは輸入車ブランド中2位の販売実績を残すなど、上昇傾向。そのトレンドに水を差さないよう、フォーカスの販売では拙攻を避け、じっくりと上積みを狙う戦略なのだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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