トラック放火事件で国の重要有形文化財が焼失

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宮城県警は19日、先月23日に宮城県仙台市内の運送会社駐車場で発生した放火が原因とみられる車両火災事件で、全焼したトラックの積荷として国の重要有形民俗文化財に指定された江戸時代の着物4点が焼失していたことを明らかにした。福岡県内で開催される特別展のため、青森県八戸市から輸送中で、中継地の仙台で被害に遭った。

宮城県警・仙台東署によると、問題の事件は7月23日の午後11時25分ごろに発生している。仙台市宮城野区扇町7丁目付近にある運送会社の営業所で、駐車中のトラック3台が爆発炎上する事件が起きた。化学消防車など6台が出動したが、この3台が全焼。別の3台も半焼する被害を受けた。

後の調べで全焼したトラックの荷台には「ドンザ」と呼ばれる国の重要有形民俗文化財に指定された着物4点が積載されていたことがわかった。ドンザは青森県八戸市周辺で江戸時代末期から明治時代前期に掛けて作られていた漁師の仕事着で、現在は八戸市博物館が所有。福岡市博物館が開催を予定していた特別展に展示する目的で貸し出しがなされ、事故当日に輸送が行われた。輸送していたトラックは運転手の交替や積荷の乗せ替えを目的として仙台市内の拠点に入ったが、この際に被害を受けた。

トラックは燃料タンクに穴が開けられ、そこから火が放たれた形跡もあるとして、警察では放火事件として捜査を行っている。ただし、ドンザの焼失を狙った可能性は低く、偶然の要素が強いとみられている。

《石田真一》

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