軽量オープンスポーツの本流として、確固たる地位を築いたマツダ『ロードスター』。エンジン、シャーシなど、アーキテクチャーのほぼすべてが一新され、性能向上をみた新型モデルのライバルはなかなか見あたらない…。
グローバル商品マーケティング部の重村健輔氏は、「軽量FRオープンという独自のポジションにいるため、直接のライバルというのはなかなか見あたらないんですが、日本車でライバルを挙げるとすれば、同じ軽量2シーターのトヨタ『MR-S』。北米ではポンティアック『ソルスティス』あたりと競合すると思います」と語った。
とくに北米で販売が開始されたばかりのソルスティスは、ロードスターより200kgほど重いものの、洒落たデザインが好評で、約1万台のバックオーダーを抱える人気ぶりで、ロードスターの好敵手となりそう。
一方、欧州車では、「フィアット『バルケッタ』が直接的なライバルですが、欧州はオープンエアドライブが文化として根付いているため、フォルクスワーゲン『ニュービートル』や『MINI』(ミニ)のカブリオレ、バリオルーフを持つプジョーの『CC』シリーズなども広義のライバルと言えます」(重村氏)
日本での販売目標は月360台と少ない。オープン2シーターの市場自体が小さいためだが、発売当初はもう少し数多く売りたいとマツダは考えている。
「ロードスターのように、機能を走りに特化させたクルマは、今の時代においてはきわめてぜいたくだと思います。欧州はクルマの走りそのものを楽しむという文化が根付いていますが、日本ではまだまだ。ぜひ日本にも走りの文化を根付かせたい。それがわれわれの夢なんです」(重村氏)