少年の飲酒起因事故、居酒屋の店員も送検

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今年7月、神奈川県相模原市内の国道で、飲酒運転を行っていた少年がパトカーの追跡から逃れようとした際に他の車両と衝突、5人が死傷した。

この事故に関連し、神奈川県警は24日、この少年を危険運転致死傷罪で逮捕するとともに、この少年に対してアルコール類の提供を行った居酒屋の店員ら3人と、この居酒屋を経営する会社(法人)を風俗営業適正化法違反容疑で書類送検した。

問題の事故は7月4日の午前0時ごろに発生した。相模原市古淵付近の国道16号線をパトロールしていた警察官が、直進車線から強引に右折していく軽自動車を発見。ただちに追跡を開始したが、クルマは近くの交差点に赤信号を無視して進入。乗用車とバイクに相次いで衝突し、乗用車を運転していた33歳の男性が死亡、バイクを運転していた23歳の男性が軽傷を負った。クルマを運転していたのは15歳の少年で、しかも酒気帯び状態だった。

後の調べで、運転していた少年は「事故を起こす直前まで古淵の居酒屋で酒を飲んでいた。ビールをジョッキで4杯、カクテルを2杯」などと供述。少年に対して酒を提供したとされる居酒屋の店員も「少年が未成年だということはわかっていたが、特に問題は感じずに酒を出した。クルマの運転までは想像できなかった」と供述した。

警察では少年の飲酒量が多かったことを重視。逃走を含めて故意であったことから、業務上過失致死傷ではなく、危険運転致死傷を適用して逮捕するとともに、少年に酒を提供した居酒屋の店員3人と、この居酒屋を経営する会社を法人として、風俗営業適正化法違反容疑で書類送検した。

未成年に対する酒の提供で、経営会社本体が書類送検の対象となるのは珍しいが、警察では「事故の結果が重大で、未成年と疑わしい人物に対する身分証明書のチェックを会社として行わせていなかったことに一定の責任を問うことにした」と説明している。

《石田真一》

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