天皇・皇后両陛下の車列警備計画書が盗まれていた

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京都府警は24日、今月20日に天皇・皇后両陛下が京都をご訪問された際に使われた車両の移動コースや、想定される通過時刻などを記した内部資料が訓練中に紛失していたことを明らかにした。盗難とみられており、警察では悪用されるケースを想定し、移動コースの変更を行ったとしている。

京都府警・交通規制課、同・堀川署によると、盗難・紛失が起きたのは8月5日午後。20日に予定されていた天皇・皇后両陛下のご訪問に備え、交通警備を担当する警察官の事前訓練が同日に行われていたが、応援部隊として配置されていた西京署所属の28歳巡査が、関係車両の通行ルートや想定通過時刻などが詳細に記された「交通規制要領」と雨がっぱをポリ袋に入れ、近くの植え込みへ隠した。

巡査は同じ場所に配置される同僚ら数人と一緒に現場責任者の元に出向き、数分に渡って段取りの確認をしてから植え込みに戻ったが、この際にポリ袋が無くなっていることに気づいた。巡査は同僚らと付近を捜索したがポリ袋は見つからず、盗難の可能性が高いと判断。現場を管轄する堀川署に対して届け出を行った。

無くなった交通規制要領はA4判で約20ページのボリュームがあり、警備対象者が天皇・皇后両陛下であることには一切触れられていない。だが、地元ではご訪問に備えた警備が行われることがすでに浸透していたため、警備対象者が誰なのかを推測することは比較的容易だったとみられている。

関係車両のコースは極秘扱いとなるのが基本だが、2003年には北海道・富良野市で偶然から両陛下の車列が襲撃を受け、警護していた白バイ隊員が負傷する事件も起きている。このため、京都府警では「紛失か盗難かは定かでないが、悪用されないという保証はない」と判断。当日に使うコースや移動時刻を全面的に改変し、警察官の配置についても改めて対処した。20日の本番では特に問題もなく、変更前の予定コースに不審者も見られなかったという。

警察では「書類の重要性が認識されていなかった。再初防止に努めるとともに、警察官に対する指導を徹底したい」とコメントしている。

《石田真一》

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