フォード、ハーツレンタカーを売却

自動車 ビジネス 企業動向

フォード自動車は子会社である全米でも最大級のレンタカーチェーン、「ハーツ」を売却することを発表した。ハーツの譲渡価値は負債を含めて150億ドルで、フォードは56億ドルを得る。ハーツ売却は長らく噂にはなっていたが、フォードがキャッシュフローを獲得するためについに売却を決意、年内にも経営が譲渡される。

ハーツは1918年創業の歴史ある企業で、1926年にはゼネラルモーターズの傘下となった。その後GMが手放し、独立企業だった時期もあるが、1965年にはフォードと提携したという経緯がある。しかし完全にフォードの子会社となったのは1994年のことだ。ちなみに現在GMの傘下となっているレンタカー会社はナショナルである。

自動車メーカーにとってレンタカー会社を経営するメリットは、自社のストックをレンタカーとして利用することで、在庫処理と共に宣伝材料にもできる点だ。事実、フォード『トーラス』が全米のトップセラーカーだった時代、そのかなりの部分を占めていたのはレンタカーとしての利用である。フォードにとって、レンタカー部門を手放すというのは苦渋の選択だったことが伺える。

興味深いのは、この売却を市場がどう評価するのか、という点だ。キャッシュを手に入れる点での好評価と、レンタカー部門から撤退することへのマイナス評価が相反することが予想される。

また、これまでフォード中心だったハーツのレンタカーラインナップが売却により劇的に変化するのか、など一般消費者側の興味も高まりそうだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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